トップページ   各年度F1マシン情報


                     1994年のマシン情報

ベネトン         シャシー B194  エンジン フォード・ゼテックR V8
           テクニカルディレクター  ロス・ブラウン チーフエンジニア ロリーバー

              フォードがV8決定版ゼテックRを完成させる。このエンジンとともにベネトン
              技術陣が圧倒的早さでマシンを完成させる。シーズン前テストから安定した
              走りと成績を残し王座獲得。しかし常に疑惑が付きまとう状況ではあった。
              ハイテク禁止の中ラウンチコントロール装着の疑惑が常にもたれ、スキッド
              ブロックの厚さに関してベルギーでは失格となっている。
              エンジンはこの当時ではV8としては脅威的な1万4000回転を実現し、
              ギアを7速とし加速特性をうまく引き出していた。シャシーとエンジンについては
              ベネトン・フォードとしてのパッケージングが最高といえる状況でとてつもなく
              安定的かつ圧倒的早さを実現していた。   


ウイリアムズ     シャシー FW16  エンジン ルノーRS6 V10 (67度)
             テクニカル・ディレクター パトリック・ヘッド  チーフデザイナー エイドリアン・ニューウェイ

             最もハイテク禁止の影響をうけるであろうことが予想されたチーム
             実際に疑惑をもたれるであろうことを予測したのかあまりにも
             ピーキーな空力特性をもつ車を作り実際「ベネトンの吸い付くような
             走りと違い常に暴れている感じだ」(エディ・アーバイン談)とまでいわれた。
             サンマリノで死亡事故を起こす。ステアリングコラムの溶接が悪く
             その場所が折れたという結果が発表されている。セナの最後の1周
             のオンボードカメラにも最後コントロール不能に陥りフェンスにいきなり
             ぶつかるかのような動きを見せていた。しかしリアウィングに新たな形状
             を見せ、シーズン途中でのサイドポッドの改良による空力の改善が効果
             を生みコンストラクターズタイトルを獲得している。
             エンジン ルノーRS6及びRS6Bは高い最高出力と信頼性を武器に最高級
             エンジンの風格を漂わせる。極端なショートストローク化の先鞭をつける。

フェラーリ       シャシー  412T1 412T1B   エンジン フェラーリE5A-94 V12
             テクニカル・ディレクター ジョン・バーナード
      
             ジョン・バーナードのシーズン前発表会での発言の中にドライバーを守るために
             ふくよかなマシンをつくった・・云々のことを言っていたと思う。なんともはや・・・・
             しかしフェラーリ復活の印象を十二分に印象付けたマシンであった。
             モンツァでの途中ワンツー、ドイツでの久々の優勝、オーストラリアでのベルガー
             の快走十二分にフェラーリここにありと言うことを示していた。 
             シーズン途中でサイドポンツーンを後ろに下げた改造マシン412T1Bが登場
             改造したグスタフ・ブルナーの評価上がる。
             エンジン部門には元ホンダの後藤治氏が加入、V12エンジンノ信頼性も増し
             久々のまともな成績をだす。 

マクラーレン     シャシー   MP−4/9    エンジン  プジョーA6  V10
             チーフデザイナー ニール・オートレイ

             はでな発表会とともにお目見えしたマシン 。しかし目だったのは、プジョーエンジン
             のはでなブローの瞬間だけであった。シーズン当初はすさまじいばかりのリタイアの山
             イギリスグランプリではスタートの瞬間エンジン大ブロー、本当に火を噴く。
             ただ表彰台には完走すれば載るような感じであったことを考えるとマシンそのものが
             最低であったわけではないようだ。しかしトリッキーなサーキットでは速いが安定性については
             まったく感じさせなかった。「簡単にバランスがとれるマシンではない」(マーティン・ブランドル)
             エンジンについてはシリンダーヘッドを5バルブか4バルブにするかで悩みすぎあげくには
             冷却水の流れの改善は出来ずブロー頻発させたらしい。当然1年でもの別れ。
             ロン・デニスがチーム買収後初めて無勝利に終わる。

ジョーダン      シャシー ジョーダン194  エンジン ハート1035 V10
            テクニカル・ディレクター ゲイリー・アンダーソン  チーフ・デザイナー スティーブ・ニコルズ

            超非力エンジン、ハートV10搭載でありながらワークスチームに引けをとらない走りを常にみせた
            ひょっとするともっともすばらしいパッケージを作り上げたのかもしれない。ドライバー同士の反目
            も予選グリッドの上昇という結果としては最高のものを出していた。ベルギーグランプリでは雨と一瞬
            の隙をついた作戦でチーム初のポールポジションも得ている。特に目立ったデザインではなく逆に
            こんなにもコンサバなマシンもないのではないかという手堅い造りである。特に高速コーナーでのハンドリング
            がよかったことはバリチェロモ認めている。トランスミッショントラブルが前半あったものの後半のすばらしい
            走りが序盤戦の不振を忘れさせてしまう。このときのジョーダンの状態が本当のプライベートチームと
            呼べる状態であったのでしょう。エンジンが超非力なことはベルギーグランプリであっという間に2周目のバスストップ
            シケインで抜かれたことでも良くわかります。しかし低中速の出来のよさとくせのない素性のエンジンであったからでしょう。
            チーム全体でのレースへの執念が全てを前に向けた。このマシンの素晴らしさはレーシングチームの素晴らしさを
            もっともよく表現したことである。大傑作マシンのひとつであるとまではいかないが、忘れたくても忘れられないマシン
            であることは多くの人がきっと認めてくれるに違いないと私は思う。お金があったらこのマシン欲しいなあ(無理!) 

リジェ        シャシー  JS39B  エンジン ルノー RS6B V10(67度)
           チーフ・デザイナー フランク・ダーニー

           シーズン途中にオーナーが逮捕されなおかつテクニカル・ディレクターのジェラールドゥカルージュまでもがチームをさる。
           めちゃくちゃな体制でありながらもドイツグランプリでの大混乱による上位陣のそうくずれリタイアにも助けられ2,3位
           を獲得、一瞬の輝きを見せる。しかしシャシーはあくまでも旧式の改造型に過ぎずエンジンの力強さに助けられかつ
           非凡なフランス人ドライバー、オリビエ・パニスによって支えられていた。終盤戦はチームのごたごたもまとまりかけるも 
           なんだかよくわからないままシーズン終了する。エンジンはチャンピオンエンジンの分身当然速い。これだけです。
           翌年チーム体制が一新されほんの少し輝きを取り戻す。
           
ティレル      シャシー ティレル022 エンジン ヤマハOX10B
           テクニカル・ディレクター  ハーベイ・ポスルスウェイト

           日本人F1ファンにとっては忘れられないマシン。前年とまったく違う技術陣による超コンサバティブなマシン。
           この年の中堅チームに共通したのがこのコンサバティブと言う言葉に違いない。ハイテクを脱ぎ捨てたときに何が残るのか
           これをもっとも良く表現したマシンだ。ザウバーと外観がにているのは、ザウバーのF1進出の際初期のデザインをしたのが
           ハーベイ・ポスルスウェイトであったためだ。このときあのコルセア・ウィング(アンヘドラル・ウィング)を生み出しハイノーズ
           の先鞭をつくった、ジャン・クロード・ミジョーとのコンビが復活しておりかつ今(2004年)をときめくマイク・ガスコインが加入した。
           このマシンの特徴は開発者本人が語っている「軽く、整備性がすぐれ、セッティングの変更に反応がハッキリしていて空力的
           性能が高い。低速コーナーでのハンドリングと空力面に問題があったので新しい大型のリアウィングを用意してサスペンション
           も改良している。並行してラジエター・インテークの前に垂直のパネルを取り付けたところ空力性能が大幅に向上した」このような
           内容です。エンジンはルノー、フェラーリにも匹敵するような出来。本当に予算のない中で作り上げた最高のエンジンといえる。
           トヨタよりもヤマハがいまだに優れているかのような印象がのこるのはこのシーズンにおけるヤマハエンジンの素晴らしさから来て   
           いるのでしょう。だが開発能力に予算が不足し、ニューマチックバルブ等に故障が多く、不本意な成績に終わる。あとほんの少しの
           予算があればマクラーレンの上にいけていたであろう。なにしろ右京はモンツァでハッキネンをレース中2度にわたりオーバーテイク
           いているのだからおそらく間違いないだろう。

ザウバー     シャシー ザウバーC13   エンジン メルセデスベンツV10
           テクニカル・ディレクター レオ・レス

           見た目のデザインはきわめて美しくフレンツェンの一発の走りによりしばしば予選上位もとったがモナコ・グランプリ予選中のヴェンドリンガー
           の事故以降、速さよりも衝撃に対する強さを求め失速していった。人間としてはペーター・ザウバーのとった処置は賞賛すべきだろう。
           あの事故さえなければという年であったことは間違いない。エンジンは信頼性がいまいち、メルセデスベンツのバッジングはされているが
           中身はイルモアエンジンである。内容を評価する前の段階の問題点がそこにはある。 

フットワーク   シャシー FA15  エンジン フォードHBシリーズ[ V8
          テクニカル・ディレクター アラン・ジェンキンス

          風洞実験ではマクラーレンの前年のマシンMP-4/8よりもよい空力性能がありエンジンもそのマクラーレンの前年と同じものを
          使用することとなるがあっという間に下位転落。フォードエンジンの部品不良や、リアディフューザーの短縮というレギュレーション
          の変更に耐えられずあいかわらずの不振を極める。

ミナルディ    シャシー M194  エンジン フォードHBシリーズY V8
          テクニカル・ディレクター アルド・コスタ

          前年の改良型にすぎないマシン、しかしもともとハイテクとは無縁のチームであったため前半戦は結構いい走りをする。
          しかし所詮、情熱だけのチーム。続かない。保守的なマシンしかつくれないことがプラスであったとしかいいようがない。
          エンジンは???????状態。よくこれでというようなしろものである。なんといってよいのやら。

ラルース    シャシー LH94   エンジン フォードHB シリーズZ V8
         テクニカル・ディレクター ミッシェル・テツ

         見ての通りの保守的マシン。当初ランボルギーニV12搭載を目標としたためV8の割りには全長が長くなっている。
         資金不足でレギュレーションの頻繁な変更に耐えらず。後はなにもなし。過去の借金に苦しむだけのシーズン。

ロータス    シャシー 109  エンジン 無限ホンダZA5C V10
         テクニカル・ディレクター ピーター・ライト  チーフデザイナー クリス・マーフィー

         全く資金がなく、チームはこのシーズンで幕を下ろす。唯一、イタリアグランプリでのジョニーハーバートにより予選4位に食い込む
         時のみ一瞬過去の栄光を思い出させる。これもエンジンが大幅に改良され軽量小型化された上パワーの上昇があったからにすぎない。
         なんともはやF1界の亡霊となってしまった。

シムテック
パシフィック  この両チームについては何もなし。基本的に水準にない。